風疹(ふうしん)の流行が全国的に問題となってきました。現在、関東など大都市で流行していますが、ゴールデンウイークで帰省した際、風疹にかかっている方がウイルスを広げる可能性がでてきました。

⇒風疹は、「3日(みっか)はしか」ともいわれ、小児期によくみられる風疹ウイルスによる感染症です。38~39℃の熱が3~4日みられ、同時期に発疹がみられ、耳の周囲のリンパ節が腫れるといった症状が典型的な症状といわれていますが、これは、小児で風疹ワクチンを接種していない場合の話といえます。

⇒成人では30~50%は、無症状か症状が乏しいといわれていますので、発疹が出ないか軽ければ、ウイルスによる「かぜ」と区別がつかないこともあるでしょう。

⇒今回、NIBの取材を受け、4月10日の18時15分から放送されました。

⇒風疹ウイルスは発病する前2~3週と発病してから7日前後は、感染力があるといわれています。

⇒ヒトからヒトに感染が起こりますが、くしゃみ、咳などの飛沫(ひまつ、小さい粒子、しぶきなど)で主に感染します。

⇒感染予防としては、咳エチケットが大切です。マスクを着用し、うがいをすることも予防につながると思います。

⇒今年は、3月の時点で昨年1年間で診断された風疹の患者数を上回っていることが、ニュースでも取り上げられ、風疹ワクチンが今年の9月まで手に入らない状況となっています。

⇒中学生、高校生に5年間限定でMRワクチン(麻疹と風疹のワクチン)の接種が行われましたが、今年の3月で終了となりました。麻疹が入っている分高くなりますが、急いで接種したい方は、MRワクチンを接種することとなるでしょう。

⇒風疹で問題になるのは、妊婦さんの感染です。妊娠初期に風疹にかかった場合、心臓の病気(先天性心臓病)、目の病気(白内障)、脳の病気など、生まれながらにして病気を持つ可能性(TORCH(トーチ)症候群:Rは風疹RubellaのR)がでてきます。

⇒妊娠可能年齢の女性とそのご家族が風疹ワクチンを接種することは、家族単位の集団免疫(感染予防)につながると思います。