1月があわただしく過ぎましたが、1月17日は、薬品会社の社員研修に呼んでいただき、「喘息の最近の治療」につきまして、お話をさせていただきました。

⇒数十名の方が参加され、熱心に聴講されておりましたし、質問もでて、有意義な勉強会でした。

⇒喘息では、ロイコトリエンという物質が病態にかかわっており、ロイコトリエンの受け皿である受容体というところに働く薬があります。

⇒喘息の病態にかかわる治療として、ステロイドホルモンの局所療法(ステロイド剤の吸入療法)が重要視されています。当クリニックでも積極的に使用していますし、あるステロイド吸入剤の使用量は、全国の全医療機関で7位(九州では1位)と活用されています。

⇒当クリニックでは、多数の喘息患者さんにステロイド吸入剤が第1選択薬剤として活用されておりますが、ロイコトリエンの病態に働く「抗ロイコトリエン受容体拮抗薬」も第1選択薬として推奨されています。

⇒ステロイド吸入剤は、局所療法ですので、吸入手技が上手にできていない(吸い方がよわい、吸い方が短いなど)と効果が不十分になることがあります。また、上手に吸入できていても、末梢気道の不安定さ(過敏状態、狭窄)が改善しない場合があります。

⇒当クリニックでは、末梢気道の不安定さをおさえる薬剤として、「抗ロイコトリエン受容体拮抗薬」を、短期に、あるいは、長期に活用しております。