便の色から、消化管出血が疑われた場合の考え方にふれましたが、今回は、便の色について、知識を深めておきましょう!

⇒便の色はと聞かれて、黄褐色、茶褐色と答える方が多いと思います!

⇒便には、肝臓で作られて胆嚢(たんのう)で濃縮される消化液『胆汁(たんじゅう)』が混ざっています。

⇒胆汁には、消化酵素とビリルビンという色素が入っています。

⇒便は、胆汁の色素(ビリルビン)によって色がついているのです!

⇒したがいまして、便の色が白っぽいときは、胆汁が十二指腸(胃→十二指腸→小腸→大腸→直腸→肛門)に流れる通路に流れをとめるようなものがあるということになります!

⇒胆汁の流れを止める病気として、通路に石がつまる総胆管結石やがん(乳頭部がん、膵頭部がん、総胆管がんなど)があります。

白い便が2~3日続く場合は、かかりつけ医、消化器内科医に相談されることをおすすめいたします!

⇒このほかに、脂肪便も白くなります。便器に便が浮いて、脂(あぶら)がついている場合があります。

脂肪分を多く取り過ぎた場合で消化不良をおこしているとか、リパーゼなどの脂肪を消化する酵素の出方が少ないときに脂肪が消化されない場合があります。

⇒このような場合は、血液検査で、肝機能、胆道系の酵素、膵酵素などを調べてもらうとよいでしょう!

⇒腹部の超音波検査(腹部エコー)や腹部のCT検査で、石やがんの有無を調べるのもよいでしょう!ほかにも、詳しく調べる方法がありますが、詳しくは、かかりつけ医、消化器内科医に相談されることをおすすめいたします!

*アルコール(お酒)の摂取が多い方は、慢性膵炎になっていないかよく調べてもらいましょう。