今回は、喘息(ぜんそく)の話を少し書いてみます!気管支喘息(ぜんそく)の病態が、炎症であることが判明し、抗炎症薬(炎症をおさえるくすり)が治療の主軸となっています。

⇒現在、ぜんそくの治療で最も効果があり、世界中で第1選択の薬剤として使用されているのは、ステロイドホルモンの吸入剤(ステロイド吸入)です!

ステロイド吸入療法は、局所療法のため、どれだけ上手に吸えたかで効果の出方に差が出てしまいます!つまり、気管・気管支内で薬剤が行きわたったところまでしか効果がでないということです!

⇒日本では、吸入療法は、特殊な治療法という印象や感覚を持っておられる方が多いように思いますが、局所療法のため(薬剤が全身にまわらないため)、副作用がほとんどない安全な治療法といえます。

⇒くすりをできるだけ使いたくない小児、妊婦さん、授乳をされている方のぜんそくに、ステロイド吸入剤を医療保険で使用できるようになっています!!

ステロイド吸入療法は、局所療法であること、1日あたりのステロイドの使用量も少ないことから、高血圧、胃潰瘍、糖尿病、肥満、骨粗鬆症(骨がもろくなる病気)などの全身的な副作用・合併症を考えなくてよいのです。

⇒飲み薬(内服薬)や注射薬は、全身療法ですので、ステロイド剤の薬剤量や使用期間によっては、副作用がでやすくなります。

ご参考まで。